第三回 対話♡対談 齊藤純子先生  

 

対話は誰にでも出来ること

 

 

純:なんていうのかな。

山内さんがすごいところは、

対話するっていうことが誰でも出来ると言えるところが。

 

山:そうですか!そうキャッチして貰えたことが

私はとても嬉しいです。

 

純:そうですか?

 

山:だって私しか出来ないって言ったらおかしいでしょ?

 

 

純:それですよ。私もね、そこがポイントなんです。

山内さんしか出来なかったら、

全国の妊婦さん皆の対話を一人でやらなきゃいけない(笑)

 

でもそれだと山内さんが神様になっちゃう。

それはちょっとおかしいんです。

 

山内さんのすごいところは、

皆も出来るんだよってやり方を教えるところですよ。

 

ある人は、突然出来るようになっちゃったから

やり方が教えられない。この人が特別なの。

 

でも山内さんはそうじゃない。

すごく面白いんです。

 

山:そうかぁ~。

 

純:普通なの。普通なのにすごいの。あははは(笑)

 

山:さら~っと褒めてくださる、そこが純子先生の大好きなところ(笑)

一般的には、たぶん、私や純子先生はああいうふうになりたいって

思われてる対象なんだと思うんです。

 

でも、普通じゃん!皆一緒だよ出来るじゃん!って言うと、

皆は、えーそんなの無理!て思うんだって(笑)

 

純:そうなんだ(笑)

 

山:うちの対話師養成講座にくる人は最初に皆言うね。

出来ないのは思い込んでいるからだけ、

自分とは違うって思い込んでいることが違うんだよって

言っても、なかなか受け入れがたい。

 

心のブロックがあるの。

 

 そのブロックはお母さんたちでいうと‥

私が赤ちゃんのことを分かるはずがないとか、

私がこうやって気持ちをかけていれば

分かってくれるよね?等‥

 

考えのフタをするという、ブロックなんですよね。


他にも、お腹のなかで対話してたから、

アドバンテージとして残っているからもういいと、

産まれた後は対話に気を付けなくなる

お母さんもいるんですよね。

 

純:そういうお母さんたちは

やっぱりまだ当て物的に考えている。

 

山:そう、お御簾の向こうの話にしている。

 

そういうブロックを外して、

子育てしていって欲しいんですよね。

 

だから、産まれた後に通じる対話の練習は

お腹の中にいる時だよ、

産まれたらなお一層、広く対話するんだよと

伝えることを今年の課題にしようかと思っていて。

 

純:ぜひお願いします。


 山:そこが伝わらないと、

 第二子、第三子が来るときにまた同じことの

繰り返しをしちゃうと思うんですよね。



対話して産まれた赤ちゃんはキゲンがいい

 


山:対話をして産まれてきた赤ちゃんと、

対話をしないで産まれてきた赤ちゃんと、

様子の違いってありますか?

 

純:(対話して産まれてきた子は)ハンパなくニコニコしてるね。

自分も赤ちゃんに対して心から

アイコンタクトできる。

前はかわいいねって言っても表面的だったかもしれない。

でも今は全部その子の考えてることがわかってるから、

ニコニコしてるのを見るだけですごい嬉しいな~っていうか。

 

気持ちをキャッチできることが幸せ。そう、幸せ度が増した!

 

 山:すごい!モアビューティフルだね!

 

純:とくにKくん(Hさんの息子さん)とかね。

 どんな目で見つめられるか!

 

山:愛らしいもんね。

愛するっていうことは

こういうことだよっていう顔しているもの。

概念とかではなく。そして概ねキゲンがいい。

 

純:ただ存在している。あるがままにね。

 

山:そういう出産を経てきた子たちがどう育っていくのか

私はものすごく見ていきたいです。

 

 実はね、純子先生の本(まってるね赤ちゃん)を読んで、

遠方からお問い合わせがあったんです。

 

前に純子先生が、この本が仕事をしてくれているって

言っていたことがあったでしょう。

本当に仕事してる!って思って。

 

きっとお問い合わせくださった方たちも

対話のやり方じゃなくて。

対話をして産まれてくるということが、

どういうことなのか想像がつかないから、

こういう話を聞きたいんだろうなって。

 

対話はお産、医療も助ける?

 

純:私ね、逆にもう対話をしないお産が

イメージできなくなっちゃった。

今までどんなお産してたっけ?って。

 

山:それくらい自然なことだってことかな。

 

純:そう!産まれる日をだいたいでも

言ってくれるとこっちもね、

休みの日が安心できるっていうか。

 

私にもスタッフにも心持ちが出来る。

 

今日も産まれるってわかってる人がいるから

車にいつでも行けるようにもう準備してあるし。

 

普通なら40週0日が予定日だけど

37週0日から41週6日までが正常な分娩だから、

そこの間の何処かで産まれるっていう‥

 

もうその間ずーーっと!

 

山:緊張しっぱなし。

 

純:休まる暇がない。

産まれる日がわかってると

なんとなくこのあたりは休めると予測がつくじゃない。

 

山:ありがたいよね。

 

純:それができれば、お医者さんたちだって

計画分娩しなくてよくなるじゃない。

赤ちゃんがこの日産まれたいって分かっていれば、

その日は夜勤ちょっと増やしとくとか。

 

山:お産の対話力、これ大事だと思う。

 

純:そういうのが普通にこれからのお産で

赤ちゃんと同調してコミュニケーションしながら

いつ産まれる?って分かれば

こっちも楽だしより安全にできるし。

赤ちゃんもそれがキャッチしてもらえると、嬉しいよね。

 

山:嬉しいよね。

そこからぜひ、指図しない子育てを

していってもらいたいよね。

 

対話は言葉だけではない

 

純:私のいいところは、感じることは出来るけど、

聞こえたり見えたりしないところなんですよ。

 山内さんみたいに言葉では分からない。

 

なんとなくパッと感じるのはある。

あとはこちらからの問いかけに対する答えを

 待っていたときに赤ちゃんが

動いて教えてくれるところが分かるだけで

かなりコミュニケーションが出来る。

山:その感覚はすごくお母さん側にとって

信頼度があることなんですよ。


お父さんは全く分からない人のほうが

多いから説明しないといけない。

 

動作でもって返事がくるんだよ、

ということがあからさまに分かるわけでしょ。

それを納得するだけでも

お父さんの協力が全然違うじゃないですか。


だから、先生のその感覚はすごく大事なんですよ。

 

胎動も、なんて言っているのかよく分からないときも

これは解釈じゃなくて問いかけたときのお返事なんだよ、

分かるんだよ、ということを言ってくれる助産師さんが

1人でも増えることでお産がどれほど安心になるか。


純:うん、本当にそう。

 

赤ちゃんにイメージで伝えるって

山内さんが前にハーモニーワークで

言っていたじゃないですか。

 

私、両親教室の2回目のときには模型を使って、

回旋の仕方とかを赤ちゃんやママにも

視覚化してもらえるように、

そのことを話しながら、

赤ちゃんにもちゃんと伝えられますよと

話しながら回り方を説明するの。

 

山:素晴らしい!

それをやった後、回旋異常は減った‥?

 

純:無いよ。ほとんど。

 

山:うわー!これ、エビデンスですよね。完全なる。

 

純:うん。回り方分からない子にはまた教えればいいし。

まあどうしたって回れない子もいましたけれど。

 

山:それは別の理由もあるからね。

 

対話が、「お腹のなかの赤ちゃんは分かる」と一般常識を飛び越えてくれた。

通じ合えるんだというところに着目して、

それがいかに医療行為も助けてくれて、

お母さん、家族も助けて、

おまけに赤ちゃんも自分の役目が果たせる。

 

そういう新しい見解が産まれているというのが

すごく再確認できました。とても嬉しいです。

 

これから、対話がもっと違う角度で、

何か新しい可能性が出てくるかもしれない。

 

純:そうであって欲しいです。

 

山:嬉しいお話をありがとうございました。

また折を見て第二弾を‥。

 

 

純子先生ありがとうございました!

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